撮影日時:2012年02月20日 02時45分~、ISO1600、600秒露出2枚合成
撮影機材:EOS kissX2(改)、セレストロンC5 + BORG【7887】 + LPS-P2
使用架台:SE2赤道儀、ガイド鏡:miniBORG50+StarShoot AutoGuider
撮影場所:愛知県豊田市、豊田市総合野外センター東駐車場
これも19日夜に撮影した画像で、うみへび座の球状星団NGC5694です。カルドウェル天体としてはC66という番号が与えられています。ステラナビによれば光度10.2等、視直径3.6’の暗くて小さな球状星団です。
上の画像は元画像から星団付近を等倍で切り出しているので大きく見えますが、実際は下の画像のように星々の間に潜んでいるようにすら見える小ささです。
英語版のウィキペディアでは日本語版よりもカルドウェル天体の記載がけっこう充実しているのですが、この球状星団に関しては、たった2行しか記述がありません。
NGC5694 (also known as Caldwell 66) is a globular cluster in the constellation Hydra . It was discovered in 1784 by William Herschel .
訳してみると、次のような感じでしょうか。
NGC5694(別名としてカルドウェル天体としてのC66)は、うみへび座に位置する球状星団です。1784年にウィリアム·ハーシェルにより発見されました。
これだけの説明では、どうしてカルドウェルさんがリストに加えたのか判りません。これより明るいのにメシエ天体ではない球状星団は数多くあるので、補完的に追加したのではなさそうです。
情報を求めてネットを検索したところ、海外のサイトで興味深い情報を見つけました。ここの説明によれば球状星団NGC5694は273km/秒という高速で移動しているそうで、銀河の脱出速度190km/秒を超えているらしいです。つまりNGC5694は銀河系から脱出しつつある球状星団という訳です。
似たような天体に「銀河間の放浪者星団NGC2419(C25)」がありますが、こちらは観測結果によれば長い時間をかけて銀河系の周囲を巡っているようです。現時点でNGC5694にはニックネームはないようですが、銀河系を飛び出しつつある(かもしれない)NGC5694の方が凄いです。この点を理由にカルドウェルさんがリストに加えた気がします。
今までに撮影したカルドウェル天体の一覧表はこちらです。
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